江草乗の「大人の物欲写真日記」

江草乗のプライベートな日常日記です。

塚原鉄雄先生の思い出

 生徒から古典文法の参考書を何か教えてくれと言われて、「仲先生の古典文法の基礎と実践 (シグマベスト)」(980円)を勧めた。この本はページごとに右側が問題、左側が解答になっていて、電車の中とかで短い時間に確認するのに役立つし、基本的なことを網羅している。古典の参考書といえばその昔は筑波大学小西甚一先生の「古文研究法」が定番だったが、こういう分厚い本は今はあまり好まれないみたいである。古文研究法カリスマ早大生が教える やばい!古文mini
 私が大学生の時、塚原鉄雄先生という方が演習の授業を持っておられて、そこで私は伊勢物語の講義を受けた。私が古典をどのように教えるかというスタイルは、そのときに塚原先生から学んだような気がする。塚原先生は伊勢物語第二段の「その人、かたちよりはこころなむまさりたりける」という部分を「この女はブスだったということです」とさらりと言った。「目からウロコ」とはまさにこのことである。女性をほめるとき、普通は容姿をほめる。容姿をほめずにそれ以外の部分を評価すると言うことはすなわち容姿に難があるからであるということを先生は仰った。今のお見合いの紹介なんかも基本的には同じことである。「家庭的」「気だてがいい」などのほめ言葉はすべて「容姿には難があるが」ということの裏返しだと。
 塚原先生がどれほど偉大な先生であるか、当時の私は全く知らなかった。枕草子研究(新典社研究叢書 164)国語構文の成分機構 (新典社研究叢書)国語副詞の史的研究 増補版 (新典社研究叢書 (148))京都大学にはその授業のある金曜日の4コマ目だけおいでになっていたと思う。私はレポートの提出期限に間に合わず先生の自宅に郵送した。そのレポートには付記として授業の感想を記した。その甲斐あってか、成績はしっかりと優をもらえたことを覚えている。先生の住所は確か滋賀県だった。大阪市立大学の教授だったはずだからかなりの遠距離通勤である。塚原先生は平成5年に逝去されたが、私が習ったのは昭和56年の一年間である。教育実習の時、一緒に実習をした大阪女子大の国文科の方に「塚原先生に伊勢物語を習ったんだ」と言うと、ものすごくうらやましがられたことを思い出す。

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