江草乗の「大人の物欲写真日記」

江草乗のプライベートな日常日記です。

作家は裸ではなく作品で勝負すべき

 ヤフトピで次のようなニュースを読んだ。

柳美里さんが新著表紙でフルヌード 11月20日9時27分配信 日刊スポーツ
 人気作家柳美里さん(39)が、30日発売の新著「柳美里不幸全記録」(新潮社)の表紙で、フルヌードを披露している。写真集以外で女性作家がヌードになるのは異例。写真は篠山紀信氏が撮影した。
 柳さんは同書の後書きに、タイトルも表紙も、信頼する編集者のアイデアだとし、「同書を真剣に考えた上での提案だったので同意しました」と記している。同書は、柳さんが月刊「新潮45」に、02年から5年半にわたり連載した「交換日記」をまとめたもの。新聞連載の打ち切り騒動や、韓国人女性をモデルにした処女作「石に泳ぐ魚」が最高裁から出版差し止め命令を受けたこと、子供に手を上げてしまう育児、さらに15歳年下の男性との共同生活などが、赤裸々に書かれている。同社編集部は「表紙は、著者自身、それも、著者のありのままの姿以外にない」と考えたと説明。柳さんも本を売るためのパフォーマンスではなく「作品の性格からヌードになった」としている。
 柳さんは、篠山氏とは15年前から、約20回ほどカメラマンと被写体の関係にあった。後書きには「篠山紀信の構えるカメラの前に立つと、死を強く意識します」。「カメラとわたしは、まばたきするたびに、生きることと死ぬこと、幸と不幸が入れ替わる気がします。篠山さんとわたしは、撮影という行為を通して、お互いの生き死にに触れ合っているのだと思う」と紹介している。39歳の人生を写しだす表紙の反響が注目される。

 うーん、こうやってまで話題作りをして本を売りたいのだろうかと思ってしまう。夢を与えるインストール (河出文庫)まあ私もふだん「アクセス厨」と言われているくらいだから大差ないのかも知れないが、ただ日記の読者を増やすためにここに私のヌードなんかを載せたとしても逆にお客さんが来なくなってしまうだろう(笑)。いっそこの「書き手が脱ぐ」ということがブームになって、あのカワイイ綿矢りささんなんかも脱ぐなんてことになれば「うっひょ〜」と思ってしまうのだがそんなことはありえない。
 作品が面白いから読者は次々とその作家の本を買うのであり、同じ想いを抱く人が多いからベストセラーになるのである。「ホームレス中学生」が今よく売れてるのだが、ホームレス中学生確かにその本は面白かった。中学生のホームレス生活にちゃんとリアリティがあるのだ。書かれている内容は悲劇なのだが、そこに漂う可笑しさはやはりお笑いの人なんだと思う。自分にとってのこれほどの悲劇を笑いに昇華させたそのバイタリティに私は素直に賛辞を送りたい。
 そういえば、私が唯一の長編小説「イノコ」を書いてからもう10年近くになる。もしもこれが認められれば直ちに続編を執筆するつもりでいたのだが、今読み返してみてすっかり当時の気持ちが失われていて筆力も落ちて、もはや続編などとても書けないことに気がついた。ある読者の方からメールでお叱りがあった。「最近あなたの文章は荒れていて中身がない」最近じゃなくて最初からそうだったのかも知れないが。
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