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小テストを採点していると、生徒の微笑ましい落書きがあった。 瓜にちごの顔を描いてある。 枕草子、第百五十一段 〈本文〉 うつくしきもの。瓜にかきたる児（ちご）の顔。雀の子の、ねず鳴きするにをどり来る。二つ三つばかりなる児の、急ぎてはひ来る道に…

「ちはやふる」という漫画が大人気で、百人一首ブームなんだという。実は昨年１２月３１日にテレビ大阪でその特集の番組が放映されていて、生徒の学習用にとＤＶＤに録画したものを見せてもらったのだが、とても面白かった。 実はその漫画をまだ読んでいなか…

桜が散った後に咲く花は山吹である。レモンイエローではないこの山吹の花の黄色、いわゆる「山吹色」が私は好きである。山吹といえばやはり太田道灌のあのエピソードを思い浮かべる。 道灌が雨に降られて、それである農家で蓑を借りようとしたところ、家から…

私はよくシャツを裏返しにして着てしまう。それは背中とかにクスリを塗るときに一度脱いで、それをまた着るときにうっかり裏返してしまうからである。裏返しになってることに全く他意はない。 小野小町にこういう和歌がある。 いとせめて恋しき時はむばたま…

京都の嵐山にある「時雨殿」という体験型アミューズメント施設にはまだ行ったことがないのだが、こういうゲームが出てくれると古典好きの子どもが増えることにつながってくれたらと期待してしまうのである。タッチで楽しむ百人一首 DS時雨殿出版社/メーカー:…

画像はさっき食べた白ごまプリン。記事本文には無関係である。 ３年前にもこういうことがあった。私はうち続く雨のことを思い、いつまでも終わらない梅雨を思い、日記を書いた。それは源実朝が雨乞いならぬ雨やみの歌を奉納したという故事に基づいたものであ…

受験生は驚くほど古典文法がわかっていない。わかろうともしないのかも知れない。センター試験の古文の問題を見て、いつも私は「なんでこんなのを間違うのだろう」と不思議に思うのだが、彼らが間違う理由の一つとして古文というのが現代文とは違った一つの…

源氏物語がすぐれた古典文学であることは間違いないし、それをよく読んで理解することが古典学習に役立つこともまた確かである。大和和紀の漫画「あさきゆめみし」を読んだことがあるのとないのとでは、実際に源氏物語の問題を解く上でハンデがあることはま…

最近ちょっとした時間ができるとせっせと読んでるサイトがある。それは九州大学附属図書館所蔵貴重資料画像データベースというサイトなんだが、そこでも伊勢物語がけっこうお気に入りである。ここにある伊勢物語の写本を読むのである。なぜ伊勢物語かという…

孟子は利を求める王に対して「仁義」の大切さを説いた。国中の者が利を求めればその国は滅びると。仁義を求めれば国家の秩序は揺らぐことなく、親を捨てる子も主君を捨てる家臣も出るはずがないと説く。ここでいうところの「仁義」と言う概念は、どうもあの…