最近読むようになったＷＥＢサイト

　最近読むようになったＷＥＢサイトで「シルバー回顧録」というところがある。管理者は昭和８年生まれということだが、自分でデスクトップパソコンのメモリを増設されたり、ADSLの接続設定と無線ＬＡＮの設定をされたりなど若者顔負けにパソコンのことをなんでも自分でされる方である。そのサイトにある読み物がとにかくすばらしい。下手な新書を読むよりもはるかに読み応えがあって、しかも教養溢れる内容に圧倒されるのだ。外交に関する一本筋の通った主張もすばらしい。こんな方が日本の指導者だったらよかったのにと、今のくだらない総裁選挙を観ていて思うのである。今日もお遍路さんのことについて書かれたところを読んでいて、江戸時代の旅人への対応を読んで驚いた。旅先で病気になった人に対して、故郷に送り届けたりする手厚い対応があったのである。行政側がその支出を負担して、そして地域の人々がそれを支えていたのだ。
　江戸時代から現代になって、果たして人々の暮らしは豊かになったのか。人の心は豊かになったのか。あの時代、世界の国々の中で庶民が旅行なんてできた国が他にあっただろうか。そんなことを思えば、もっと我々は過去のよいところを理解しなければいけないと思うのである。明治維新という変化の中でいったい日本人は何を手に入れ何を失ったのだろうか。
　書かれているエントリはどれも「日本人とは何か」「日本と外国の関わりはどうあるべきだったのか」「あの戦争とはいったい何だったのか」ということをいろいろと考えさせてくれるものである。このすばらしい内容のＷＥＢサイトが、もっと広く世間に紹介され、読まれることを私は願っているのである。
　
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