江草乗の「大人の物欲写真日記」

江草乗のプライベートな日常日記です。

「リトル・バイ・リトル」島本理生

 ある作家の本を読むと言うとき、発表順に読むべきだろうか。私は島本理生の作品で最初に読んだのは「ナラタージュ」である。その次に「シルエット (講談社文庫)」を読んだ。今回読んだ「リトル・バイ・リトル (講談社文庫)」で3作目である。 「リトル・バイ・リトル (講談社文庫) 
 この作品を書いたとき、作者はまだ高校生だったわけだが、主人公はバイトしながら浪人している女の子ということで作者自身を投影したような少女が登場する。私は島本理生の小説を読むときに、かなりその主人公の女の子に感情移入してしまっている。こんな子がいればきっと好きになるんじゃないかと。そう、ヒロインに恋しながら読むというのが正しい。
 リトル・バイ・リトル・・・主人公を巡る状況は決して幸福と呼べるものではない。困難ばかりが待ち受ける。でもその中で明るく元気に前向きに生きていくことで、少しずつ状況は変わっていく。作者は後書きで「ささやかな日常の中にたくさんの光を見つけ出せるような小説をこれからもずっと書いていけたら良いと思う。」と記している。かつて綿矢りさ金原ひとみ芥川賞をもらったときに落選したのが島本理生だったと思うが、私はその二人よりもはるかにこの島本理生の作品の方が面白いと思う。(でもかわいいのは綿矢りさだと思う、金原ひとみは論外)
 まだまだ読んでいない島本理生の他の作品も読みたいと思ったのである。

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