江草乗の「大人の物欲写真日記」

江草乗のプライベートな日常日記です。

京都でデート

 私は女性とのデートの場所に京都を選ぶことが多かった。それは、学生時代の四年間を過ごしたということからくる地の利と、京都を好きな女性が多いという二つの理由からだ。中でもデートを成功させる最大のポイントはやはり「食」だと思う。
 美味しい店、雰囲気のいい喫茶店、相手の好きな食べ物、この研究にすべては尽きると思っている。
 木屋町の歌舞練場の前に昔、「千富」(せんとみ)というお好み焼き屋があった。もとはお茶屋さんだった建物ということで、風情があって、そのお座敷で食べるお好み焼きもなかなかのもので、デートの時はよくそこに寄ったことを思い出す。しかもお好み焼きは安い。ミックス焼きでも800円だったと思う。そこに寄ってから今度は徒歩で三条通を移動して、堺町三条のイノダコーヒー本店に行く。客の平均年齢はかなり高い。
 烏丸今出川の交差点の北西側に「わびすけ」という喫茶店があった。そこでは「いもねぎ」というたまねぎとジャガイモと卵を炒めた料理があって、かなり私はそれを気に入っていた。そんなモノを好むのは自分くらいだろうと思っていたら、後に旅行ガイドブックで紹介されていて愕然とした。

 住んでいたアパートの近く、北白川カトリック教会のそばの高原温泉という銭湯の隣に「ホワイトハウス」というレトロな定食屋さんがあった。トンカツ定食やオムレツ定食を食べる私のライスをいつも超大盛りにしてくれたことを思い出す。店内にご自身の版画を飾っておられた。オムライスもかなり美味しかった。もう長いこと訪れていないのだが、あのダンディーな店主は今でも元気だろうか。