江草乗の「大人の物欲写真日記」

江草乗のプライベートな日常日記です。

緑の日々(その2)

初めての方は必ずその1(12/17の日記)からお読みください。

 一晩一緒に過ごしたMを連れて私は帰宅した。私の外泊に慣れっこになっている母は何も文句を言わずただ一言、不用意に、「きのうの夜、Yちゃんから電話あったよ」と告げた。Yちゃんというのは、私が当時交際していたA学院の女子大生だ。なんてこと言うんだ!

 その一瞬、Mの表情には何か暗いモノがよぎった。

 Mを部屋に入れて、しばらく話をした。その部屋は、2年近く前にMからブランデ−を口移しで飲まされたあの部屋である。お昼は一緒にお好み焼きを食べに出かけた。私が行きつけにしている河内天美のなじみの店だった。久しく関西の味に飢えていたMにはとてもお好み焼きはなつかしかっただろう。

 翌日は月曜日で授業があるので、私はその夜はMを友人の下宿に送り届けることにした。夜になって奈良までクルマを向かわせ、Mの友人の通う奈良女子大のそばでクルマを停めた。Mは「少し待ってて」と言ってクルマを降りた。しばらくして、Mは大きな荷物を持って戻ってきた。

「やっぱり、センセー、もう一晩つき合って。」

 私はいったん帰宅して翌日の用意をして、勤務先の学校のそばのラブホにクルマを乗り付けた。ここなら、学校まで3分で出勤できる。中間試験中なので11時には終われるから、それまで彼女にどこかで時間をつぶして待ってもらえばいいだろう。それから京都まで送っていけばいい。(その夜の夜行で彼女は京都から秋田に帰る予定だった。)

 私にはもう一晩のチャンスが与えられたのである。しかもまたまたラブホなのである。心のどこかで「こんどこそ(やれる)」という気持ちがどんどん強まっていったのは、男として当然のことであった。(←なんてヤツだ!)

(「緑の日々」 その3へ続く)