江草乗の「大人の物欲写真日記」

江草乗のプライベートな日常日記です。

夏の日(その3)

初めての方は必ずその1(12/17の日記)からお読みください。


ドアの前で呆然と立ちすくむ私。
今ならドアロックを解錠する技も持っているが、そのときはなすすべがなかった。JAFに電話したが、なかなか到着せず、イライラして待った。そのときにMは、「痛くなってきたからコンタクトをはずす」と言い出す。その日のMはメガネを持ってきていなかった。コンタクトをはずせば、彼女は歩くのも危険なほど見えないと言う。
(本当だろうか?)
「じゃあ、ぼくが手を引いてあげる。」

今度はずっと手をつないでいられる……まさに願ってもないチャンスだった。かくして、私たちは深夜の散歩を楽しむこととなった。やっとドアが開き、クルマに乗り込み、「今夜はオ−ルナイトだな」と思いつつ、二人とも少しお腹がすいていたので、学生時代に行きつけだった深夜まで開いている喫茶店に出かけた。百万遍の「RINGO」である。手をつないで「散歩」したかったので、わざとクルマはその場所に停めたまま歩いて10分ほどのその店に移動した。

茶店が閉店になる時間までずっと話し込み、それからクルマを府立植物園のところへ移動させて、闇の中に停車させた。もう明け方が近かった。私はMに向かって、諏訪湖で出会ったときからずっと気になっていたこととか、今日がどんなに楽しかったかとか、月並みなことをいろいろと話した。
言葉がとぎれてしまうと、あとはもう告白することしか、残されていなかった。

>「Mちゃんのこと、好きになってしもてん。」

その言葉と同時に私はMを抱き寄せ、顔を近づけた。Mはそのまま身をまかせ私たちははじめての接吻をした。はじめてにしては随分長いKISSだった。(しかし、まだ舌は入れなかった。)

〜その4に続く