江草乗の「大人の物欲写真日記」

江草乗のプライベートな日常日記です。

映画を見ること

オレは映画が好きだ。
それもビデオを借りたりDVDを借りたりじゃなくて、映画館のスクリーンの前で、その映画だけに感情を没入させてみるのがいい。お金を掛けた大作じゃなくて、ヒューマンドラマと言えるような佳品が好きだ。
「ライフイズビューティフル」「マーサの幸せレシピ」「おばあちゃんの家」「8月のクリスマス」「等待黎明」「心の旅路」(←古ぃ!)など。だからせっかくいい作品を撮っていたチャンイーモウ監督が、ハリウッド映画になってしまった「HERO」なんかを撮るともう見る気が失せる。もはや見るに値しないと思ってしまう。
自宅にシアタールームを作って、そこで借りてきたDVDを上映するという方法もある。もしもそれに500万円かかるとしたら、少なくとも劇場で見る映画2500本分くらいになるだろうか。映画を一年間に50本見るとして50年分、100本見るとして25年分の経費だ。もったいない。やっぱり映画館で見よう。
そういうオレのような客もいるのだから、こんなにシネコンが増えたご時世、別に日本中の映画館で「ハウルの動く城」を見せる必要などないじゃないか。駄作を見せるよりは、もっと過去の名作を流して欲しい。どこかに古い作品ばかり流すシネコンがあって、そこでは一本500円くらいで見ることができて、というふうにして欲しい。いや、こんなにシネコンが増えすぎた今、きっとつぶれるところが出てくる。それをタダ同然でオレが買いたたくことが出来て支配人になれるのなら、きっとそうする。
自分の観たい映画を流すシネコンの支配人というのも悪くない。年に何度かは特集を組む。「にっかつロマンポルノ特集」とか。
昔、オレがまだ学生だった頃の京都には千本日活という劇場があった。一般400円学生300円でポルノ3本立てをしていた。京一会館というスーパーの二階にある場末の映画館もあって、土曜の深夜に見終わってから30分ほど歩いて下宿に戻った。オレはそこで「ああ野麦峠」を見て、大竹しのぶ原田美枝子の姿を脳裏に焼き付けた。