中国のあきれた航空会社
昨年の韓国のフェリー沈没事故には船会社の対応にあきれましたが、中国の航空会社もなかなかのものです。
こういう飛行機には乗りたくないですね。
乗客の正しい指摘に罵倒で返す
中国航空会社で起きたモラル失墜 莫 邦富 [作家・ジャーナリスト] 【第247回】 2015年3月5日
サービスが悪いとよく言われる中国国際航空(CA)は最近、評判がかなり失墜してしまった事件に悩まされている。事のいきさつは次の通りだ。
2月21日、韓国ソウル(仁川)空港から重慶へ中国時間14時55分(現地時間15時55分)出発予定の中国国際航空は、出発時刻に近づいているにもかかわらず、なかなか搭乗を開始しなかった。
14時29分、中国最大のSNS新浪微博に、@亜歴克斯李李というハンドルネームの乗客が「買い物に出た女性客室乗務員の帰りを待つために、搭乗が開始できなかった」と告発した。その告発には、たくさんの買い物袋を重たそうに持っている女性客室乗務員が搭乗口のチェックポイントを急いで通過しているところを撮った写真が添付されている。彼女の後ろに搭乗開始を待っている乗客の列が見える。
中国国際航空の乗務員の規律の弛みがもろに露呈したこの事件はこのあと思わぬ方向へ暴走した。
まず、この路線を担当するのは中国国際航空の重慶支社だが、重慶支社はこの事件をまったく問題にしなかった。同支社の説明は以下の通りだ。
「搭乗開始は出発時刻より30分前の14時25分となっている。乗務員が全員、揃ったところで予定時間通り搭乗を開始した。現場でのモニター映像を確認したところ、最初に搭乗手続きを済ませた乗客のタイミングは14時24分だった。買い物に出た乗務員はその前に戻っていたため、搭乗開始時間も予定通りだったし、出発時間も到着時間もその影響を受けていなかった」
重慶支社のこうした態度も問題だが、もっとひどかったのは、中国国際航空など中国の航空会社の一部社員と見られる人たちの反応だった。
まず、投稿した乗客に対して罵声を浴びせまくった。女性客室乗務員の投稿が多い「空姐網」(スチュワーデス・ネットワークの意)にも、その乗客を罵倒する書き込みがたくさん出ている。その一部をここに再現してみる。
「二度と飛行機に乗らないでくれ。……どの航空会社もお前を歓迎しない。お前を嫌い、呪うから、二度と飛行機に乗るな。また乗るなら、お前は大馬鹿だ。」(幽藍天堂)
「今日から、すべての中国国際航空の女性客室乗務員に謝罪するまで、お前をどこまでも追っかけて糾弾する。もし、謝罪しないなら、清明の節句の前に、白血病にかかるのを祈る。通報はウェルカム、この大馬鹿! 間もなくお前の写真と所在位置を知らせてくるから、お前の自宅付近の監視カメラの位置や停電方法を調べだしてやるぞ」(大国復興侠客行)
「お前はゲイだ。……エイズに罹るのを覚悟しろ。……お前がいなくてもどの航空会社も困らない。空港の清掃労働者一人の収入分もお前の消費では負担できないだろう。むしろ航空会社はお前を安全に家まで送ってやったのだ。すべての航空会社がこいつをブラックリストに載せ、こいつが中国国内ではエアチケットを買えないようにしてくれるのを希望する」(張属贖)
「私たち民間航空会社のすべての人間がお前を覚えている。そして監視している」(空姐網)
上記の罵詈のなかには、問題を暴露した乗客の個人情報を入手しようとしていることが読み取れるが、信じられないことに、警察情報ネットワークに記載されているその乗客の戸籍情報(姓名、身分証番号、出生年月日、住所、教育レベル、身長、職業、血液、車両番号)が、本当にLINING的蛮蛮というハンドルネームの人間によって公開された。
こうした中国国際航空など中国の航空会社の一部社員による、信じられないほどの過激な反応、モラルのなさを見て、人々は唖然とした。
最初にこの問題を暴露した乗客は、例の女性客室乗務員が買い物を終えて搭乗ゲートに到着したときの写真を続けて公開した。その写真には時間が写されているおり、ちょうど14時24分だったのだ。つまり搭乗開始と同じ時間にその客室乗務員が買い物を抱えて戻ったのである。
一部終始を見た私は見かねて、微博に例の乗客を支持する発言をしたら、たちまち、私も攻撃のターゲットにされ、私の母親まで罵られた。もちろん、そんなことには動じないが、中国国際航空をはじめ中国の航空会社のサービスが世界並のレベルに達するにはまだまだ長い道のりがあることを改めて痛感した。
そこで思わず11年前の2004年に私が体験したある出来事を思い出さずにはいられなかった。
四川省を訪問するために、日本から同省の省都・成都に飛ぶ中国国際航空の直行便に乗った。しかし、直行便といっても、北京経由となっているのだ。ところが、北京空港に着いたら、一度おろされ、入国手続きをさせられたのだ。もちろん事前の説明は一切なかった。
北京に到着してからいきなり「入国手続きをする。棚に手荷物を残すと没収される」と中国語と英語で脅かされた。アナウンスの言葉がわからず事情をのみ込めない日本人が機内をうろうろしていた。見かねた私は機内で臨時通訳を自ら買って周りにいた日本人乗客に事情を説明した。
のちに、朝日新聞で書いていた私のコラムでこの問題を取り上げ、「成田空港で、北京での手続きを説明する紙でも渡せばいい」と提案し、「中国国際航空のサービスの悪さが四川までの心理的な距離を長くしている」と批判した。
しかし、そこでも信じられないことが起きた。このコラムを新聞で読んだ中国国際航空東京支店の支店長から苦情の電話がかかってきた。「著名人のあなたが日本の大手新聞に批判記事を書いては困る」と。
8年半の長きにわたったコラム連載だったが、私が受けたただ一つの苦情だった。しかも、中国国際航空からのものだった。
11年間の歳月が流れ去っていった。どうも中国国際航空の、あの殿様商売体質はまだ改善されていないばかりではなく、一部の社員にまでその体質が色濃く染み込んでいる。
中国国際航空の女性客室乗務員の買い物と、その後の中国の航空会社の一部社員たちの蛮行に対して、SNSをはじめ中国のメディアが批判を浴びせている。中国国際航空が人々を納得させることのできる説明もできていないし、関連措置も取っていない。
大きな話題になったこの事件から多少とも教訓たるものを汲んでほしい、と中国国際航空にアドバイスしたいが、果たして聞く耳をもっているかは私の知るところではない。
最後に、公平のためにも、サービスが悪いと言われている中国国際航空やその他の中国の航空会社でも、一生懸命、働いている乗務員がはるかに多いことを強調したい。その仕事ぶりと笑顔には、私も多くの乗客もいつも心から謝意を表している。彼女たち、彼らがいるから、私もその他の多くの乗客も中国国際航空やその他の中国の航空会社をいまでも利用しているのだ。
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