カレーうどんの欠点
私はカレーうどんというのがけっこう好きなのだが、この食べ物には大きな欠点がある。それはカレーライスにはないカレーうどん特有のものである。世間一般の人々も同様にその欠点には気がついているはずなのだが、みんなはどうやってその欠点を克服してるのだろうか。私はそれが気になるのである。
カレーうどんとカレーライスの違いは汁が飛ぶか飛ばないかである。
カレーライスと違ってカレーうどんの汁は粘度が低いことが多い。そうするとちょっとしたことで飛び散りやすいのだ。たとえば箸でつかんだ麺を高さ２０センチほどのところから丼の中に落下させると、大量のカレー汁が飛び散ることになる。それは確実に服にも付着するのだ。
もちろん丼の中に何かが落下するようなお行儀の悪い食べ方をしなかったらいいわけだし、汁が飛ばないように上手に食えばいいのだ。
そういうわけで家で食べるときはいつも服を脱いでから、つまり汚れてもいい部屋着になってから食べることにしているのである。昼食の時はそういうわけにもいかない。
私はよくハンカチをよだれかけのように垂らしてカレーうどんを食べる。そうしてネクタイやワイシャツを守るのだ。そうでもしないとカレー染みがついてしまうという悲しいことが起きるのである。
カレー以外にも危険な食品はある。たとえば私の好きなミートスパゲティである。これもまたミートソースが飛び散るという危険性をはらんでいる。今までにもうっかり飛び散ったミートソースが服についてしまったという経験がある。それだけに要注意である。
お行儀よく食べるのは難しい。しかし、こんなくだらないことで悩んでいるのはもしかしたら自分だけで、きっと普通の人々にとって食べ物で衣服を汚さないなんてことはごく普通に達成できる簡単なことなのかも知れない。
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