江草乗の「大人の物欲写真日記」

江草乗のプライベートな日常日記です。

日本の英語教育

exajoe2011-02-17

 記事と写真は無関係です→

 いやはや。こんな実態が報告されると「やっぱりなあ」と思うのである。だって日本では本当に英語のできる人は医学部に進んだり、商社マンになったり官僚になったりして、そういうのと比較して相対的に待遇のよくない教員を目指さないわけだから。高校の時に英語のよくできた周囲の友人で英語教師になった人なんて一人もなかったぞ。
 英語教師の質に問題があるから、単語さえ覚えればなんとかなると勘違いした受験生が増殖し、森一郎の「試験に出る英単語」がベストセラーになったりするんだ。あの本一冊を覚えることだけを受験勉強にして、受験した全部の大学を不合格になった馬鹿がいたことを思い出す。

日本の英語教師TOIEC平均560点 教えるのでなく教わるレベル (NEWSポストセブン)
 今後、創造力やリーダーシップを持った日本人を輩出するために何をすべきなのか? また、そのための問題点はどこにあるのか? 大前研一氏が解説する。
 * * *
「英語力」における中国人の向上ぶりは顕著だ。最近、中国を訪れた外国人が驚くのが、英語に堪能な中国人が急増していることだ。私自身も、中国を訪れる度にそれを実感している。
 以前、CCTV中国中央電視台)に出演した時、流暢な英語を話すスタッフに「何年留学したの?」と訊いたら、「一度も国外に出たことはありません」という答えが返ってきた。彼らの多くはアメリカのテレビ番組を見たり、無料インターネット通話のスカイプSkype)による1か月100ドルで英語が喋り放題のフィリピンの英会話トレーニングサービスを利用したりして、ひたすら国内で英語力を磨いているのだ。
 5年以内に中国で英語を喋る人の数がアメリカを抜く、というジョークのような話も耳にするが、あながち的外れではないかもしれない。
 かたや日本では、英語教員のTOEICの平均スコアが中学560 点、高校620点という統計がある。文部科学省はすべての英語教員に730点以上を求めているが、たとえば韓国でトップ5の大学に合格するには800点以上が必要だ。
つまり、日本の中学・高校の英語教員は、海外では“教わるレベル”であり、そういう人が教えているのだから、日本人の英語力が上がらないのもむべなるかな、である。
週刊ポスト2011年2月25日号

 これがその悪書である。改訂を繰り返してまだ現役である。

試験にでる英単語―実証データで重大箇所ズバリ公開 (青春新書)

試験にでる英単語―実証データで重大箇所ズバリ公開 (青春新書)

 ちなみに「短時間で劇的な効果を・・・」なんてことを目指してるようなヤツは最初から受験勉強を勘違いしている。とにかく時間はかけろ!である。特に語学系の学問は時間をかけて読む・書く・(話す)・聴く能力を高めないといけないのである。私は受験生の頃、英語の勉強は毎日3時間くらいという状態が2年続いた。それくらい英語を勉強すると、今でも「試験に出る英単語」に出てくるような単語はほとんど覚えているのである。高校一年生の生徒が受けてる英単語の小テストなんかも、いつでも全問正解できるのだ。しっかり勉強したことはいつまでも忘れないのである。

 英語教員の質に問題があるままに、小学校で英語教育をスタートさせようとしている愚かさを私は残念に思うのである。そしてどうすれば優れた英語教員を養成できるのかと思案する。

 ただ、幸運なことに私が高校の時に出会った英語教師はみなさん素敵な方々であった。中でも3年間習った中岡勝先生は京大で仏文を専攻された方で、授業の合間に出てくるウィットに富んだ話がとても面白く、必死で予習して授業中に余裕のある気持ちで受けることで、授業を十分に楽しめたと思うのである。予習できていない時は理解するのに必死だから余裕はない。その日のその授業でやることを家で予習段階で全部理解してから行こうと自分は心がけていた。だからこそ授業を楽しめたのだと今にして思うのである。
 教室での50分だけで英語力が向上するわけがない。すぐれた教師というのはいかにして生徒を学校以外の場で勉強させられるかにかかってると思うのだ。先生に刺激されて「もっと本を読もう」「もっと勉強しよう」と思うのである。そういうきっかけを与えてくれた教師たちに私はいつも感謝している。そして、自分が同様のことを今教えている生徒たちに与えられているかと思うと悲しくなるのだ。どうして小学校の時から塾に通い続けた生徒はこんなに「受け身」になってしまうのかと。どうして与えられた単純なことしかできないのかと。
 私は中岡勝先生からもっとたくさんのことを聞きたかった。フランスのこと、大学生活のこと、演劇のこと、もっと多くのことを教えて欲しかったのである。できれば生徒がみんな予習で完全に勉強できているから、授業は全部そんな話だけでいい・・・となって欲しかったのである。私が高校を卒業した後、中岡勝先生は生野高校から牧野高校の教頭へと栄転された。そこでやる気のある生徒に補習をしようと呼びかけたが、2人しか来なかったと嘆いていた。年賀状に書かれたそんなエピソードを思い出すのである。
 その中岡勝先生も、もうずいぶん前に亡くなってしまわれた。卒業してからゆっくり話をすることもできなかった。ずっと年賀状を出していたので、ご逝去されてからたぶんその奥様とおぼしき女性から年賀状が届いたのだが、その返信をすることもできずにそれっきりである。お礼を言いたかったのに今はもうこの世にはいない。どれほど自分が感謝しているかを伝える術もない。思い出すといつも悲しくなるのである。何も恩返しできないままに恩師は次々と鬼籍に入っていく。

 生徒たちはアンパンマンのような丸顔のその恩師を「タコヤキ」と呼んでいたっけ。

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