バームクーヘンの謎
ビスコ手作りキットという謎の食品が近所のスーパーで売られていた。お手軽に食べられるのがこういうお菓子の利点である。何が悲しくてわざわざビスコを手作りしないといけないのだろうか。オレはこういうのが大嫌いである。
以前に近鉄百貨店に入ってる源吉兆庵という和菓子店の、わざわざ餡と皮を結合して作らないと食えないモナカに驚いたことがある。どうしていちいち組み立てないと食えないのかと。しかし、モナカの皮のあのぱりっとした感覚を大事にしようと思えば、食べる直前に組み立てるのがベストらしい。
子どもの駄菓子の中にはねるねるとかいう遊びながら食べられるものがあって、それはそれなりに子どもを喜ばせるわけだが、私は早く食いたいのであのできるまでの過程が面倒だ。次男はああいうお菓子がとても好きなようで、ついこのあいだもなんだかイクラみたいなつぶつぶが一杯発生する謎のお菓子を食べていた。
ちなみにこの手作りビスコを売っていた店にはなんと高級なバームクーヘンも売られていた。
宝塚ホテルのバームクーヘンでなんと１０５０円もするのである。その横にはちゃんと普通のバームクーヘンが２９８円で売られていた。しかもその安い方のバームクーヘンの方が重量ではあきらかにまさっていたのである。価格で３倍以上して、しかも重量も劣る高級なバームクーヘンと、その安物のバームクーヘンの両方を買って、それぞれを食べ比べてみたい誘惑に駆られたのだが、そんなことをすると妻から「あんたはアホか！」と笑われそうで、この大人の自由研究は残念なことに実行されなかったのである。もしも両方を食べ比べた方がいればその違いを教えてください。果たしてこの宝塚ホテルのバームクーヘンには１０５０円も払うだけの価値があるのでしょうか？
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