江草乗の「大人の物欲写真日記」

江草乗のプライベートな日常日記です。

アルデプロの悲劇

 次に示したのは新興不動産株の一つ、アルデプロの8/26、8/27の2日間の値動きである。さて、27日の劇的な値動きを見て欲しい。一時はストップ高になったのが、そのあとに誰も逃げられないようなナイヤガラが発生して暴落していたのである。

 なぜ上昇したのか。それは次のニュースのせいである。

◇<マザーズアルデプロ後場急伸 実質借り換えの払い込み完了
(13時50分、コード8925)後場に大幅な上昇に転じた。前日比315円(12.9%)高の2750円まで上げる場面があった。中古マンションの転売などを手掛ける。27日11時45分にゴールドマン・サックスグループを割当先に発行するとしていた100億円の転換社債型新株予約権付社債(CB)について発行手続きが完了したと発表。昨夏にゴールドマン・サックスグループに発行し、きょう27日に償還を迎える同額のCBの実質借り換えとなる。前日に創建ホーム東証1部、整理、8911)が民事再生法の適用申請を発表するなど中小不動産企業の破綻が相次ぎ、資金調達環境の悪化が意識される地合いのなか、実質借り換えが買い安心感につながり買い戻されている。
 今回のCB発行計画は6日大引け後に発表。同時に2008年7月期の連結最終赤字見通しも発表していた。これらを受けた7日は赤字見通しが強く意識され値幅制限の下限(ストップ安)を付けていた。その後も株価は2006年7月の株式分割後の安値圏にある。〔NQN〕

 100億円という資金を調達できたから、当面の倒産懸念が去ったということで買われたのだが、その100億円をどうやって調達するのか。それは株主様に出してもらうしかないのである。アルデプロの株価は時価総額で約100億ある。つまり、株価が1円になるまで空売りすれば、その100億円を作ることができるのである。株主様の資産を全部もぎとって、そのゼニで会社が延命するということである。まあこれは極端なたとえだけど。おそらく今日ストップ高に張り付いたところで、引受先のゴールドマンサックスの空売りが炸裂したのだろう。ここからも少し戻せば容赦なく頭上から空売りが降ってくるのである。しかもアルデプロは8/14に東証によって空売り禁止の規制が入っている。ということは、空売りできるのはゴールドマンサックス様だけということになるのである。もう売り放題である。ホルダーはさっさとあきらめて投げるか、1円になるまで耐えるかどっちかのアホらしい選択を迫られるのである。
 これは、企業は自分が生き残るためなら株主のことなんか何も考えていないということの好例である。もちろんそれでも倒産よりはマシかも知れない。しかし、そこまで暴落した株を持ち続けるのも考えたらアホらしい話だし、ここで100億を手に入れたところでそのゼニは返さないと行けない借金をスワップするだけで、その金で会社が生き返るわけでもなく、やっぱり苦しい状況は続くのである。
 ゴールドマンサックスが「アルデプロは倒産しない」と判断すれば、その100億円を株式に転換せずに償還期限まで持ち続けてくれるだろう。しかし、今の新興不動産に倒産懸念のないところなどない。アーバンコーポレイションの場合、CBを引き受けたBNPパリバは株式に転換してさっさと売ってしまった。会社が存続しないのを見抜いていたからである。
 私は、ここでゴールドマンサックスが空売りしてその100億の回収に出てくる可能性は高いと見ている。哀れなのは株主様である。そんなとこを私は買うわけないけど。

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