古典を勉強しましょう
私の持論なんだが、世の中の受験生の多くは全く勉強なんかしていない。ただ受験生という状況にあるだけである。彼らはおそろしく薄っぺらな知識しか持たず、おそろしく短期の記憶しか持たず、それでいて予備校や塾に通っていたりする、全く意味不明の存在である。だから私は言いたい。受験なんてとても低いハードルなんだと。まともな人ならちゃんと目標が達成できるのだと。
今日、生徒に１月実施のベネッセの模擬試験の成績資料を返却した。この試験の受験生は４５万人ほどもいる。全国の高校１年生のうちの４５万人が受験しているのだ。もちろんこんな大衆的な模試は無視していて、駿台やＺ会のようなところの模試しか受験しないハイレベルな生徒たちも存在するだろう。しかしそんなのは全受験生の中でほんのわずかな比率であり、どちらかというとこの４５万人よりも下の層の方が多い。この模試すら受験しないで高校一年の時はひたすら遊んでいるというのが大多数なんだろう。だから少なくともこの４５万人は受験生の中ではマシな方のはずである。
しかし、この４５万人の国語の得点率を見れば驚くほど無惨な状況である。古文漢文がひどすぎる。平均得点が漢文は２０点中５．９点、古文は３０点中６．９点しかないのだ。これは驚くべき低さである。これが平均点なんだから、半数の受験生はこれよりも低い・・・というか、私の教えてる生徒たちにはよほどサボってる生徒でない限り平均点程度のレベルなんてのはいないのであって、中には古文漢文を満点近くとってる者もいる。だから世の多くの受験生たちはおそらく古文漢文の知識が「皆無」なのだ。そうでないとこんなに平均点が低いわけがない。
昔、センター試験で係り結びの問題が出題されて、こそ→已然形 から補助動詞の「侍り」を活用させて「侍れ」のかたちにして答えるというヤツの現役正解率が３０％以下で、駿台の浪人生の正解率が５５％だったかな。私にしてみればそんなのは古典の知識の中の初歩も初歩であって、７０％の現役受験生がそれを答えられなかったということはつまり７０％の受験生は古典なんか全く勉強せず、正解した３０％のうちの５人に１人は偶然合っただけであってやっぱり勉強なんかしていなくて・・・ということなんだろうと思う。
何を言いたいのかというとつまり、受験なんていうハードルは正しいやり方でちゃんと知識を身につけてぶつかればものすごく簡単に越えられるハードルなんだということなのだ。だって、ほとんどの受験生は私に言わせれば何もしていないのに等しいのだから。
数学の過去１０年間のセンター試験の問題を全部解けるようになってる受験生がどれほどいるだろうか。たった１０年分の問題を全部理解するなんて、能力のある人にはたいしたハードルではないだろう。しかし、それすらやらないで「どうすれば数学できるようになりますか？」などとほざいてるヤツが居る。私に言わせれば「お金を持たずにコンビニにお菓子を買いに来る」連中である。欲しかったらカネを用意しろ。大学に入りたかったらちゃんと勉強しろ。もしくは、勉強しないでも入れる一部の大学、つまり大学とは名ばかりのニート養成所に行くつもりかい？
ああ、文部科学省はどうしてこんなのたくさんの大学を認可してしまったんだ。嘆かわしい。もっと数を減らさないと悪貨が良貨を駆逐してしまうぜ。この馬鹿の群れが日本の大学生の標準になるんだぜ。
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