夏の終わりの夜の雨

　さっきからかなり本格的な雨が降っている。気が滅入るような雨だ。気が滅入る理由はここでは触れられないが、それにしてもよく降っている。本格的な暑さがいつ終わるのか、つまり夏の終わりがいつ来るのかということを雨の度に期待したのだが、その度に裏切られてきた。今夜の雨がその何度目かの裏切りなのか、あるいは今度こそ本当の夏の終わりなのか。
　雨上がりに少しでも涼しい風がふいてあたりがひんやりすると、「ああ、秋だな」と感じることができるのだが、残念ながら風が吹かない。空気が重苦しいままで、湿度だけが上昇して蒸し暑さが増す。そんなうっとおしい雨ばかり最近は続いてきた。今夜の雨がどういう雨になるのかはまだわからない。私が夏の終わりを本当に意識するのは、きっとクルマのエアコンを入れなくなったときだと思う。それはいったいいつになるのだろうか。けっこういつまでも習慣的に入れてるからなあ。
　部屋のエアコンはもっと早くに切っている。できるだけエアコンを使わないで扇風機で済ませるという方針をこの夏も決めてきたから、今室温は３０度なんだが、扇風機だけで過ごしている。それで大丈夫なのはさっき風呂上がりに冷水でシャワーを浴びたからだ。逆に風邪をひきそうだ。
　今の日本を気候区分すれば、５月〜９月の５ヶ月が夏、１０月１１月が秋、１２〜２月が冬　３月４月が春ということになるだろうか。夏が拡大してその分春や秋が飲み込まれたということなんだろう。そういうわけで９月は夏である。どこでもまだガンガンと冷房を効かせていて、かき氷がおいしいしざるそばや冷やし中華に違和感がない。

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