エプロンをかけためんどり
安房直子の作品を知ったのは、小学校の教科書に載ってる「きつねの窓」という作品を読んだのが最初である。それまで自分がこの作家を知らなかったことをとても残念に思い、近所の図書館の児童書のコーナーにあったのをたくさん読んだ。もし全作品を読みたいと思えばこういうものを手に入れたらよいみたいである。

- 作者: 安房直子
- 出版社/メーカー: 偕成社
- 発売日: 2004/04/01
- メディア: 単行本
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私が読んだ上記作品集の7巻には、彼女の経歴なども記されていた。小学校、中学校で転校を繰り返し、高校は日本女子大付属、そしてそのまま大学に進み日本文学を専攻したとある。そしてかなり早い段階で彼女が作家になりたいと思い、童話を書いていたことも。
もしも戦後の児童文学の中で誰か二人を選べといわれれば、私は迷わず宮沢賢治と安房直子を挙げるだろう。彼女の作品をいくつも読んでみてそう感じるのだ。勤務先の図書館で司書の方に「最近、安房直子を読んでいます」と話すと、ちゃんとその道のプロは知っていて「すごくいいでしょ」と言うのだ。
安房直子の「きつねの窓」が小学校の教科書にはじめて掲載されたのは昭和56年、彼女が34歳の時だという。教科書にそれを推薦した人はやはり彼女の作品に触れて感じるところがあったのだろう。










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彼女の作品に共通するのは弱者に対する思いやりの心、そして子どもが持っている自分だけの空想の世界である。こんなこと小さい頃には考えていたなあと思うけど、それを大人になったらみんな忘れてしまっている。自分が夢の中で体験したようなことが物語になってるのを読むと、不思議な感覚に襲われてしまう。
1993年、彼女は50歳の若さでこの世を去った。著書は次々と絶版になってしまった。私が作品を知ったときにはもう彼女はこの世の人でなかったことが残念でならない。自分が書いた作品論を読んでもらいたいと思っても、作品の感想を著者に直接語りたいと思ってもそれは不可能である。ただ、一人でも多くの人にその存在を知ってもらえたらと思ってこうして書き留めておく。


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