魔法のコトバ - 江草乗の「大人の物欲写真日記」

　スピッツの「魔法のコトバ」という曲が好きだ。それでyoutubeで検索してときどき聴いている。その歌詞の中のフレーズにどうしようもなく心ひかれるのである。特にこのフレーズは深い。何度聴いてもせつなくなってしまう。

＞「また逢えるよ　約束しなくても」

　大学生の頃の私をなぜか片想いしてくれた女性がいた。だが、私は別の相手のことが好きで、彼女の想いを理解しながらも受け入れることはなかった。（今思えばもったいない話である。自分に対して無条件の好意を示してくれる存在というのは得難いものだからだ。）

　彼女はこんな意味のことを言ったことがある。

＞「出会いは偶然なんかじゃない。出会いはすべて必然で、生まれたときに神様がちゃんと用意してくれている」

　彼女は運命の必然に引かれて私のことを好きになったのだと言いたかったのだろうか。その出会いが必然ならば、すれ違いはあっても最後にはちゃんと結ばれあう運命なのだと。

あひみしは　昔語りの　うつつにて　そのかねごとを　ゆめになせとや　（源通親）
【通釈】逢って思いを遂げたのは、もう昔話になってしまったと言うのですか。それが現実であって、あの約束の言葉は夢と思ってくれとでも？