ブラザー割付名人

　使わなくなったパソコン用品を整理していたら、なんと未使用のプリンターのインクリボンが出てきた。そのドットインパクトのプリンターを使っていたのはいったい何年前だろうか。我が家にはその昔、ブラザーのドットインパクトプリンター、割付名人というのが存在した。そいつの消耗品である。Ｍ１００９／ＤＭ５　Ｍ１０２４　Ｍ１１０９／１２０９　対応となっている。６５０円という値札も残っている。中味はもちろんビニールが未開封である。プリンタももう捨ててしまったし、そんな１０年以上も前のプリンタ、もう日本には存在しないかも知れない。もしもそのインクリボンを必要な方が居れば進呈したいのだが、たぶんこのままゴミ箱行きになるしかないと思う。もったいない話である。ヤクオクあたりに出せば売れるかも知れないが、私は出品したこともないのである。
　あの漢字が打てるドットインパクトプリンターは、考えたら私が最初に所有したプリンターだった。ＰＣ９８０１−Ｆ２というパソコンに接続して、年賀状の宛名などを印刷するのにハガキが入れられないからタックシールを印刷して、それを宛名用に張り付けたことを思い出す。そして手紙なんかもそのプリンタで印刷した。そうそう、妻への恋文を印刷したのもそのプリンタだったはずだ。そんな貴重なプリンタだったわけだが、インクジェットのＥＰＳＯＮのＭＪ４５０というプリンタを手に入れてからは使わなくなってしまった。モノクロであってもハガキに直接印字できるというのは便利だったからだ。年賀状印刷という重要なイベントで使われなくなったドットインパクトのプリンタは、その後長いこと部屋のどこかにしまわれていたが、確か粗大ゴミに出してしまったはずである。
　技術の進歩は工業製品をどんどんゴミにしてしまう。かつてはお金を出して買ったモノでも、使うタイミングを逸してしまうとみんなゴミになる。もったいないことだがそれもまた宿命である。もしもこのインクリボンを必要とする方が日本のどこかに存在するのなら、進呈するので連絡して欲しい。　
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