江草乗の「大人の物欲写真日記」

江草乗のプライベートな日常日記です。

学級文庫

 私の勤務する学園の校則はものすごく厳しい。エロ本を持ってきていたらもちろん取り上げられ、停学処分も待っている。エロビデオを持参も同様である。もちろん、そうやって検挙されるのは氷山の一角であり、健康な男子がそうしたものに興味を持たないわけがないので、もしも一斉に持ち物検査をすれば大量のブツが押収されることは間違いない。このエロ本だが、対照的なことに私がかつて通った公立高校はきわめて校則の緩やかな学校だった。そこでは学級文庫と呼ばれるエロ本をいれた段ボール箱が教室の片隅に置かれ、利用者はそのエロ本を借りては家で汚さないように注意深く使用し、また持参してもと通りに箱に返却するという仕組みをとっていた。エロ本を共有化することによって、どの男子生徒も「いろんなおかずを楽しめる」という利点があり、また公共物であるという意識があって誰も持ち帰って自分一人のものにするということはなかった。いらなくなったエロ本を寄贈する者もいて、増えていった学級文庫は分割されて別の教室に置かれるようになった。1970年代の公立高校にはそんな古き良き若者文化が根付いていたのである。
 あの学級文庫によって受験勉強のストレスは大いに癒されていたと思う。今の学園で受験勉強に追われる生徒たちのために学級文庫の復活を・・・と言いたいところだが、今の子供たちにとってもはや紙媒体で提供されるたかがエロ本ごときはもう価値を失っているのだろう。かつてはそれが宝物だったのだが。