親友の恋人
もうかなり前のことだが、私は親しく付き合ってる女性(つまり恋人)が居て、その女性と私のごく親しい友人と3人で飲んだことがある。後にその友人が、こともあろうに私の恋人に言い寄っていた、つまり手を出そうとしていたことがあった。そのことを恋人から聞かされた私はその友人と絶交した。頭が良くて、金持ちで、かなり一緒にいて面白い友人だったが、その無節操さは許せなかった。信義とは恋愛感情や性欲なんかよりもはるかに優先することだと思うからだ。
「好きになれば仕方がない」「恋は盲目」という。しかし、好きになってもいい相手、そうではない相手を峻別するのは大人の分別。ガキじゃないんだし、平気で友人の嫁さんや恋人に手を出すような男は外道だと思う。それは友情よりも欲望を優先させる行為であるからだ。
もちろん私も誰かとすでに付き合ってる人を好きになってしまったことがなかったわけではない。そういうときは基本はあきらめることにしていた。
上記の例外規定だが、先に女性と知り合って、その後で「これが私の夫です」と紹介されてその夫とも友人関係になった場合は違うと思う。恋愛の方が先に存在したなら仕方ないのである。その場合は「友人の妻を奪った」にはならないのである。「略奪愛の後で、自分の行為の被害者となぜか友人となった」という状況なのである。何とも勝手な理由付けである。