息子と二人

　次男がぜんそくの発作を起こしたので、地元の市立病院にクルマで運んだ。すると入り口のところに「重傷者の対応のため、小児科の救急外来は本日はありません」と掲示があった。なんてことだ。あわてて携帯電話で、隣の市の病院に電話を入れてみる。すると、来てくださいということだった。
　クルマを走らせること１５分、夜道だったことと気合いを入れて運転したことで、かなり早く着くことができたが、息子はずっと咳が止まらずに苦しんでいた。
　結局、その日は入院して様子を見ることになり、翌日になってから地元の市の病院に移送、肺炎の疑いもあるということで母と妻がずっと交代で付き添っている。
「こんなときに男は役に立たない」
と、二人は口をそろえて言った。
　家に残された長男は、私が不在の間に祖父の夕食のカレーをお皿によそったり、ちゃんと宿題をして一人でお風呂に入って、その後は一人で布団に入ってスヤスヤと寝入っていた。これくらいの年齢なら当然のことなんだが、いつもは妻が寝ている息子の隣の布団で昨夜は私が眠った。今夜は息子と二人で、ＰＳ２の桃太郎電鉄をして遊んだ。熱中して夜更かししてると、病院から戻った母に叱られた。
「あんたらいつまで起きてるの！」