はめ込み

「はめ込み」と言っても、投資をしない人にはなんのことかわからないだろう。仕手筋と呼ばれる人たちは、ふだんはたいした値動きもなく、市場から見放されたような感じのいわゆる「ボロ株」を安値で仕込む。そうして徐々に大量の株を集めると、今度はその株がいかにも値上がりするという情報操作を行う。最近はこういう連中はＷＥＢサイトを開き、そのサイトの有料会員となれば情報を教えますというふうにふれこむ。その有料情報がこういう株「上がる」というガセネタだ。もちろんそういう情報がばらまかれれば一般投資家は買うだろうし、オレには株式に関するメディアや株の評論家という連中もこの片棒を担いでるとしか思えない。そうして急激に上昇した株は、最後に一般投資家に高値づかみさせて、仕手筋は売り抜けてしまう。そこからは値下がりするばかりだ。高値でつかんでしまった投資家たちは泣き寝入りするしかない。というか、株式投資は自己責任だからだ。
　今日、たまたまそのはめ込みの瞬間を見てしまった。だまされた多くの投資家たちがの夢を喰いながら肥え太る奴らが、満を持して仕込んだ玉を一斉に売る。それを「まだまだ騰がる」と信じる投資家たちが一斉に買った。一瞬に２００万株ほどのボロ株がはめ込まれたのだった。

　株式投資は食うか食われるかの戦場だ。
　だまされるヤツに同情する必要はないのかも知れない。