穏やかな一日

　今日も朝寝坊して10時に目覚めた。天気もいい。
　私は働かずにこうして毎日のんびりできることを人生の理想と考えてるのだが、そんな優雅な日々は定年退職後にしか訪れないのだろう。かといって、早く年老いてしまうことを願うわけにもいかない。「老い」は同時に様々な災厄も連れてくるからだ。いつまでも健康というわけにはいかないだろう。もっとも自分の健康を守るのは究極には自分自身なのだが。
　人はなぜ働くのか・・・。ベタな大阪ドラマで昔この意味を「働くとはハタ（傍）を楽にすること」だと教えられたことがある。確かに、自分が働いてゼニを稼ぐことで自分の周囲の人たちの生活が守られる。納税が国民の義務であるように、人間としての自分に課せられた義務が何かあるとすれば、それは社会人としての責務を果たすことで、一家を守り、自分の息子の教育やしつけに責任を持ち、妻子が飢えないだけの稼ぎを持ち、老いた両親を見守りつつ、学歴や能力に見合った仕事を持ち、そこから得た収入の一部を国家に税として供託する・・・という形で自分は義務を果たしてるのだと言えるだろうか。
　しかし考えればそんな諸々の義務なんか果たさなくても人は生きていけるし、日本という国家はその義務が果たせない人に住む権利を与えないほど狭量ではない。それどころか働いて生活を築く能力のない人にもちゃんと救いの手をさしのべてくれる。今や福祉大国なのだ。ある日突然私が労働の意欲をなくして引きこもったとしても、それが病気と認定してもらえれば生活保護を受けて家族は生きていける。
　穏やかな一日に私はそんなことを考えている。

近所に住む妹からメールがあった。なんでも夫が変なことをしたせいでＩＥが変になったという。クルマで五分なのでさっそく出張だ。起動するといきなり画面にアダルトなぺージが開くようになってしまっていた。スタートアップを削除し、ＩＥのインターネットオプションを開いてホームページをもとに戻して、それからデスクトップ上の変なアイコンを削除し、ついでにそのアイコンのショートカットが参照するプログラムをＣドライブ上から削除するという一連の作業でなんとかトラブルは解消した。コントロールパネルを開くとアプリケーションがやたら増えているので、確かめてからどんどん削除する。最後にシステム設定ユーティリティ（msconfig）を起動させて、チェックをはずしまくる。これで起動時間がかなり短縮されるはずだ。作業を始める前は45％しかなかったシステムリソースの空きが80％まで回復した。（ＯＳはME）まんじゅうとコーヒーをいただいてから帰る。このような出張サポートの依頼は親戚以外にも同僚からとかしょっちゅうある。

　帰宅してパソコンの前に座る。やっと休息の時間だ。