江草乗の「大人の物欲写真日記」

江草乗のプライベートな日常日記です。

夏の日(その8)

初めての方は必ずその1(12/17の日記)からお読みください。

 今時、A*1とかB*2という言い方で性に関する語句を表現するなんてことは田舎の高校生でも言わないだろう。ただ、文学性を重んじてストレートな表現を避ける私の趣味から、そうした書き方をすることをお許しいただきたい。A→Bとくれば、次に来るものは当然C*3である。多くの人にとって、AやBというものは、それ自体で完結するものではなくCに至るための序章でしかない。もちろん、私もそういう気持ちでいたしどうやって彼女と結ばれるか……という手段を日夜考えていた。それを変態とかスケベとか思ってはいけない。23歳の男としては全く当然のことなのだから。

 出会い(8/14)→A(8/30)→B(9/9)なかなか順調なペースである。出会ったその日に結ばれてしまう動物的なカップルが多い昨今、こういう真面目な恋愛を是非とも見習ってもらいたいものである。まぎれもなく私は真面目に恋愛してた。しかし、M嬢はそのころ保育所での実習で忙しくなりつつあった。順調に関係を深めて行きたかったのに、思わぬ障害が生まれたのである。

 逢うための時間をひねり出すためにはどういう工夫をすればいいか。私はMの短大のレポートを2本引き受けることにした。教育心理学の参考文献も手に入れた。そうして彼女が浮かした時間を、すべて自分とのデートに使ってもらいたいという涙ぐましい努力だった。しかし、そのために自分はさらに睡眠時間を削って努力しないといけなくなった。そのころいったい私はどうやって毎日の授業をしていたのだろう。授業の予習をする時間など全くなかったはずである。たぶん何にも予習せずに教科書を持って教壇に立ち、適当なことを即興で喋り散らしそのまま去っていくといういいかげんな内容だったはずである。
国語(現代文)という科目だからこそ可能だったのかも知れない。そのころに私に習った生徒達は限りなく不幸だったはずだ。
 
 私は授業のない空き時間、どうやって次に持ち込むか、どうやって相手の服を脱がせるか、どうやって密室で二人きりになるか、どうやってお泊まりデートに持ち込むかという作戦をいつも練っていた。とにかく、自分の部屋に連れ込んでしまえばもう勝ちだと安易に考えていたのである。部屋で二人きりになればもう相手は観念して抵抗せずに自分に身をまかせるだろうと考えるひどい男だったのである。

 相手の方が自分よりも何枚も上手であることくらい、ここまでの展開から予想できてもいいはずなのに。なんと自分は愚か者だったのだろうか。

〜その9に続く

*1:キスのこと

*2:乳房に触れたりすること

*3:セックスのこと。なお、妊娠はDで、これはお腹が膨らんだ状態にも見える文字である