自転車で遠くへ行きたい
高校生の頃、私は休日によく遠くまで自転車で出かけた。朝5時くらいに家を出て、がんばって走ると3時間くらいで浜大津あたりまでいける。まだ8時である。そうして遠くまで走ることを楽しんだ。一日に200キロくらい走るのは平気だった。夏休みに信州に出かけたが、一日目に犬山まで走り、二日目に諏訪まで走るというふうに一日200キロまでなら楽勝だと思っていた。
大学生になって、合宿が信州であったので、今度は夜に京都を出てそのままノンストップで330キロを諏訪まで走ってみた。帰りも同様に今度は早朝から深夜までで走りきった。もっと長い距離に挑戦したくなった。
大学の2回生の時に、下関まで夜行寝台で出かけて、そこから約600キロ走って京都まで戻ってきた。23時間ほどで走ることができた。(その時は唯一ロードレーサーでの記録である)
その夏は北海道に出かけた。サイドバッグ2個を積んでいるのに一日に200キロ近くガンガン走りまくった。層雲峡から摩周湖までとか、襟裳岬から支笏湖までとかを一気に走った。
自分と同時代に、そんな楽しみ方をしているサイクリストはあまりいなかったので、私はたいてい一人で走っていたのである。同じペースでそんな長距離を走れる仲間は周囲には誰もいなかった。私はロードレーサーではなくてサイドバッグを積んだランドナーですっ飛ばしていたのである。私にぶっちぎられたロードレーサー乗りはきっと目を丸くしたはずだ。「ありえない!」と
この本を読んで、そのころのことがとてもなつかしくなった。もしも全盛期の自分の体力で走ることができればどんなに旅が楽しいだろうか。フランスで行われている1200キロのブルベ(ロングライド)の話などを読んで、もしも大学生の頃の自分ならきっと走りきることができたはずだと思ったのである。
残念ながらそのころの走りはトレーニングの賜物であり、今の自分は情けないほどみじめな体力しかない。衰えはすべてを奪ってしまった。

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pedalfar(自転車で遠くへ行きたい)
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