阪神タイガースに見るいじめの構造

　阪神タイガースに鳥谷敬という選手がいる。打てない、守れない、チャンスに弱いという情けない選手だ。一昨年のドラフトで自由獲得枠で入ってきた期待の新人なんだが、そのわりには全く駄目である。素質があれば凡退するにしても何かきらりと光るものがあるわけだし、そこには気迫や意地が感じられるわけだが、全くそんなものはない。簡単に三振してあっというまに凡退する。ファールを打って粘ることもできない。走者を進めるためにバントの指示が出ていてもそれすら満足にできない。大リーグに行った薮投手の方がずっとバッティングのセンスがあるように思える。
　どうみても一軍のレベルに到達していないこの選手を使い続けるのは、監督の目が節穴だからだろうか。それとも何か別の理由があるのか。試合には勝たないといけない。勝つためには打てる選手を起用しないといけない。
　いや、ここはもっとうがった見方をしたい。こうやって出し続けるのは一種の「いじめ」ではないだろうか。そうして使い続けて本人を落ち込ませて、さらし者にして、野球をやる気をなくさせるのだ。それなら納得できる。絶対にそうだ。間違いない。それ以外に今の状況を説明できるものはない。
　岡田監督はなんて残酷な男なんだ。
　しかし、ファンはこのいじめには納得しない。ファンは勝つことを望んでいるからだ。早くそのいじめをやめて、勝つための選手起用をしてくれ。とりあえず、阪神のショートは久慈だ。