江草乗の「大人の物欲写真日記」

江草乗のプライベートな日常日記です。

共通一次試験の思い出

1978年秋、オレは宇宙戦艦ヤマトペリーヌ物語以外のテレビ番組は観なかった。
勉強時間は6時間、帰宅してすぐに就寝、それから起き出して8時くらいからはじめて夜中の2時まで勉強。調子が良ければさらに延長。その6時間のうち、英語が半分、あとは数学、物理、化学。疲れたら好きな日本史や地理をやった。社会科は趣味だったし。理科社会はどの科目も模擬試験で何度か100点満点がとれた。範囲が狭いわけだから当然のことだと思う。数学も初年度は数Ⅰのみだったので、受験生の一割が200点満点だったという。共通一次センター試験はそれでいいと思う。そのときに比べて平均点は下がってるが、問題レベルがそんなに下がったとは思えない。受験生が増えれば全然勉強していない連中も受けるから仕方のないことだが。
そう、受験生の5割くらいはまるで勉強していない。これは事実だ。
たとえば古典文法に係り結びの法則というのがあって、「雨降る」(雨が降る)に係助詞「こそ」を入れると「雨こそ降れ」と、文末の「降る」が已然形の「降れ」に変化するのである。これは古文を習った初期の段階で教えられるいわば常識中の常識である。だからこんなことをセンター試験で問えば、ほぼ100%の正解率かと思えばそうではない。「ぞ→連体形」の係り結びで5割、「こそ→已然形」は3割の受験生しか正解しないのである。係り結びなんか知らない受験生が5割以上いるのだ。駿台予備校の行ったセンター試験研究会でそんな話を聞いた。その5割が、駿台に行けば7割に上昇するという。恐るべし駿台。これを裏返せば駿台に行っても3割は係り結びを知らないのである。
休日には可能な限り模擬試験を受けに行った。あのころ、問題を解くことはオレにとってスポーツに似たものだったのかも知れない。一年間で受けた模擬試験は25回もあった。