江草乗の「大人の物欲写真日記」

江草乗のプライベートな日常日記です。

マタニティマークの話

 心温まる話を読みました。
 リンクを張っておきますので、元ページもぜひごらんになってください。

妊婦は席を譲ってもらうのが当たり前?〜いつもの通勤電車にあったあるオジサマの優しさ〜

投稿日: 2014年07月18日 18時44分 JST 更新: 2014年07月18日 18時44分 JST

 みなさんはマタニティマークを知っているだろうか。妊娠・出産に関する安全性と快適さを目指し作られたものであるのだが、近頃このマタニティマークの在り方が話題になっている。出産を終えた母親がネットで売却し、妊婦ではない女性がつけていることがあり問題になった。にわかには信じられないが、マタニティマークを付けていてお腹を殴られたという声もある。そういったこともあり、マークはあまりつけないように指導する産婦人科もあるようだ。
 「妊婦である」ということをアピールするマタニティマークに対して、その捉え方は様々だ。新しく生まれる命に対して温かい感情を抱く人もいれば、境遇によってそうではない人もいる。
 ただ、困っている人に対して手を差し伸べる、そんな単純な優しさに溢れる社会を、誰しも求めているのではないだろうか。その一つのきっかけとして、マタニティマークがあれば。そんなストーリーを一つ、STORYS.JPから紹介したい。

マタニティマークの話。
マタニティマークをつけていると、いろんなドラマがある。
私が十月十日の妊婦生活の中で印象に残った、あるオジサマの話をしたい。
ある日私が朝の電車に乗ると、座席はすべて埋まっていた。
私は体調も悪くなかったので、特に気にせずつり革に捕まって立っていた。
目の前には2人の男性。
大学生くらいの男の子と、70代くらいのオジサマが座っていた。
大学生はイヤフォンをしてゲームか何かをしている。
オジサマの方は70代位だろうか。
杖をついていて、どこか品のいい、明るい雰囲気の人だ。
ふと私のカバンについてるマタニティマークに気づいたオジサマが、隣の大学生を肘で突っついた。
イヤフォンを外す男の子。
オジサマは、コソコソ小声で言った。
「私ね、ちょっといま体調悪いのよ。君、よかったら譲ってあげてよ」
目の前で見てる私はビックリしたけど、(しかもばっちり聞こえてるし!笑)
ニコニコしながら、明るい調子で大学生にお願いしていた。
大学生も優しくて、ゲームを中断されたのに怒るでもなく「スイマセン、どうぞ!」とすぐに席を立ってくれた。
「すみません! ありがとうございます」
2人にお礼を言って座るのを、隣のオジサマは嬉しそうにニコニコしながら見守っていた。
人に譲らせちゃうなんて面白いおじさんだなぁ。
そんなことを思っていたら、次の駅でなんとまた妊婦さんが乗ってきた。
しかも私より確実にお腹が大きい。
「こりゃあ、私が譲らないとだな!」なんて言いながら、そのオジサマはその妊婦さんに席を譲った。
私と大学生はちょっと笑って見ていた。
その日から私は、オジサマと朝の通勤電車で時々会うようになった。
というか、たぶんよく同じ車両に乗り合わせていたんだろうけど、「あ、あのオジサマだ」と気づけるようになった。
だいたい同じ時間、同じ車両に乗ると会える。
とはいえ、お互いズレることもあるので、目の前で顔を合わせるのはだいたい週1回位だろうか。
オジサマは私を見つけると、必ず嬉しそうに席を譲ってくれた。
(人に譲らせたのは初回だけだった。笑)
そこから何を話すわけでもないけれど、朝オジサマに会えると私もなんだかちょっと嬉しかったりした。
オジサマは薄いサングラスをかけていて、杖をついている手が少し震えている。
身体があまりよくなさそうなのに席を譲ってもらうのは申し訳なかったけど、
なんだかとても嬉しそうに譲ってくれるので、私もありがたく受け取ることにしていた。
だいぶ顔見知りになってきてからは、少し離れた所にいても、無言で (おーいおーい!)と手を振ってくれて、わざわざ私を呼び寄せて席を譲ってくれたりするようになった。笑
ほんと明るくて、おもしろい人だ。
そのオジサマと、ここ2週間位会えていなかった。
私ははやく会いたくて、できる限り同じ時間の、同じ車両を狙って乗るようにしていた。
というのも、私は今月いっぱいで産休に入ってしまう。
休みに入る前に、ちゃんと今までのお礼を言いたかったのだ。
狙って狙って。
ようやく会えたのは2週間以上経っていたと思う。
いつもの電車に乗って (今日もいないかな、、、) と思ったら、
人と人の間から、オジサマがひょいっと顔を覗かせた。
お互い、久しぶりの友だちに会ったみたいに手を振っていた。
いつも通り席を譲ってくれたオジサマを見上げた。
「あの、来週から産休に入るんです。
今までいっぱい席を譲ってくださって、ありがとうございました!」
オジサマはそうかぁ、と嬉しそうにうなずいた。
「いつ産まれるの?」
「8月の予定です」
「そうかぁ、もうすぐだね。元気な子が生まれるといいねぇ」
目を細めてニコニコしてくれた。
あ、それとね、とオジサマ。
「あなたと会ってからね、いいことがいっぱい起こったんだよ。こちらこそありがとうね」
そう言って、オジサマはウフフ、とまた嬉しそうに笑った。
どんないいことがあったのかわからないけれど、なんだか私も嬉しくなった。
また会えるといいねと言って、オジサマはいつもの駅で降りていった。
ちょっとほっこりした、産休前の出来事でした。
ふと思う。
朝の通勤電車は殺伐として、みんな赤の他人の顔をしているけど、
実はみんな多かれ少なかれ、このオジサマみたいな優しさを持っていたりするんじゃないか。
たまたま表現できてないだけで、ちょっとしたきっかけがあれば
みんな本来持っている優しさ、あたたかさを表現することができる。
そして、人が生まれるというのは体力的にも精神的にも本当に大変なこと。
こんな風に名前も知らない人にあたたかく支えてもらったり、
いろんな人に守ってもらって初めて、1人の人が生まれることができる。
いま私たちは当たり前のように生まれて生きて生活しているけど、
自分がお腹にいた時のことを知らないだけで、実はそんな風に支えてくれた人がまわりにたくさんいたんじゃないか。
そんなことを思ったりした。
――――――――――
人からもらった優しさを生まれてくる子供に伝えたい。そんな想いで彼女はこのストーリーをSTORYS.JPに寄せてくれた。
「席を譲ってもらって当たり前」というのは妊婦が言うべきセリフではなく、「席を譲ってもらうことに感謝しろ」というのは譲る側が言うべきセリフではない。マタニティマークしかり、他人の苦しさや温かさを知ることで、人は対価を求めない本来の優しさを持てるのではないだろうか。そんなことをこのストーリーは教えてくれる。
マタニティマークの話。

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