ありのままの自分
「ありのままの自分を愛してほしい」
という発言はなんだか傲慢に感じる。「私はこんな人間だ。変えようとは思わない。それでもいいという相手だけ認めてつきあってやる」という感じである。人は愛してもらえるように努力して自分を向上させるのが自然な姿じゃないのか。
たとえばすごくふとった女性がいるとする。その女性が「ありのままの自分を愛してほしい」と結婚情報サービスに登録したとして、なかなか相手が見つからないとする。それはなぜかというと、ありのままの自分に魅力が欠けているという理由が大きいのだが、そこで「じゃあダイエットして普通体型に」とがんばるのかというと、そういう努力のできる人はきわめて少ない。
「成績が悪くて、偏差値の低い大学にしか行けないけど、そんなオレを好きになってほしい」
という前に、なぜ成績を上げようとする必死の努力がないのかと私は思うのである。
ありのままで魅力のある存在・・・というものも、たぶんその方はそのありのままの姿に自然となったのではなくて不断の努力の結果そうなったと私は思うのだ。女優が体型を維持するために炭水化物を一切口にしないとか、そんな涙ぐましい努力のことを思うのである。
目標に向かってどれだけ必死になれるのか。受験生諸君、ありのままの自分で勝負できるとは誰も思ってないだろう。よりよい自分になろうと努力することだ。
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