DeNAは強かった・・・
金本の守備範囲の狭さのせいで確実に阪神はこの３連戦で４〜５点は失ったと思う。その点ラミレスを代打でここぞという場面で起用している中畑監督の方がはるかに野球をわかっている。足のある外野手なら楽々キャッチできる打球をこの３連戦で何本ヒットにしたことか。もういいかげんにしてくれよと阪神ファンはみんな思ってるはずだ。早く首に鈴をつけてくれ。
中畑監督 勝利前に涙…自らにダメ出しウイニングボールを手にレフトスタンドの声援に応える中畑清監督（撮影・狩俣裕三）＜阪神２−６ＤｅＮＡ＞◇１日◇京セラドーム大阪
キヨシ、やっぱり泣けた。ＤｅＮＡ中畑清監督（５８）が１日、阪神に快勝しての監督初勝利。９回、ベンチで涙を流し、自らを叱咤（しった）激励しながらの采配となった。虎キラーの先発三浦が７回２失点と力投。打線も１点リードの７回に金城の球団第１号を皮切りに、７安打で５点を挙げて突き放した。往年のマシンガン打線をほうふつとさせる集中打。１敗１分けで迎えた開幕３試合目にして目指してきた「チーム一丸」で、新球団としても記念すべき１勝をつかんだ。
どうしてもこらえることができなかった。自らマウンドに向かい、守護神山口に初勝利を託した９回。ベンチから見守る中畑監督は、込み上げてくる熱い思いを止められなかった。「涙のようなものを感じてさ。ちょっとこぼしちゃって、鼻水まできた。まだ終わってないのに、勝ったつもりか、この野郎！ って思ったよ。ああいうスキはダメだね」。目を潤ませ、時折声を上ずらせながら始まった試合後の会見での“告白”。喜びをかみしめながら、自分自身を戒めた。
「勝って横浜に帰ろう」を合言葉に臨んだこの試合。先発三浦が期待にたがわぬ投球を見せると、打線も７回に７安打を集中して５得点。中畑監督は「７回はみんなの気持ちがつながった。１人じゃないよね。ベンチも含めたみんなが勝利に貢献してくれた。総動員だよ」と、チーム一丸での白星に賛辞を惜しまなかった。監督就任以来、チーム浮上に不可欠と言い続けてきた“一体感”。その信念の根底には、恩師から贈られた言葉がある。巨人での現役最後の年となった８９年。ベンチを温める日々が続いた。「自分の年齢（３５歳）もあるし、若い選手のこともある。だから、自分は応援団長になると決めたんだよ」。試合に出たいという気持ちを必死で抑え、ベンチで声を張り上げ続けた。今でも語り継がれる近鉄との日本シリーズ第７戦。代打で起用されると、８年ぶりの日本一につなげる本塁打を放った。「試合後、藤田さん（故藤田元司監督）は『チームに一番貢献してくれたのは中畑清』って言ってくれたんだよ。俺もこういう監督になりたいって思ったよ」としんみり振り返った。５８歳で監督に就任し、改めて思い出した言葉だった。
開幕日の３月３０日。試合前練習中の京セラドームに、ラミレスと話し合う姿があった。左太もも痛から驚異的な回復を見せ、スタメン出場に意欲を見せていた主砲に、ベンチスタートを告げた。「どう使われるんだろうという不安感を払拭（ふっしょく）させてあげることが大事。いついくよ、と直接伝えることができたから、さわやかにこの３連戦を迎えてくれたと思う」。３試合とも代打で出場したラミレスは３連戦で２打点。「監督がドアを開けた状態で、どの選手も入っていけるようにしてくれている。家族のような雰囲気のチームだよ」と、試合中もベンチ最前列でナインを鼓舞し続けていた。
７年連続負け越し中の阪神と１勝１敗１分けと、手応えを実感した３連戦。それでも「みなさんにいい形で第１歩を切った姿をお見せすることができた。でもスタートしただけ」。３日からは横浜スタジアムでの６連戦。チーム一丸で、新生ベイスターズの勢いをお披露目する。【佐竹実】
◆試合中の涙 有名なのは、８７年１１月１日、巨人との日本シリーズ第６戦で西武（当時）清原が泣いたシーン。日本一目前の９回２死直後に一塁のポジションで号泣した。８５年ドラフトで巨人を希望しながらも指名されなかった悔しさが、王巨人を倒すことで、一気に感情がこみ上げてきた。１０年９月２６日、ソフトバンクがＫスタ宮城での楽天戦でリーグ優勝。小久保は最終回の守備で大粒の涙を流した。昨年１０月１日、ソフトバンク内川も泣いた。横浜（当時）からＦＡ移籍し、プロ１１年目での初優勝に感無量となった。西武戦の９回に左前打を放ち、お役御免でベンチに下がると、涙が止まらなくなった。
［2012年4月2日9時40分 紙面から］
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