東京なう
東京に来ている。今泊まっているのは映画の撮影などによく使われるという重要文化財の建物、「鳳明館」である。この旅館に泊まって、生徒と一緒に合宿しているのである。
それにしても旅行で和室に泊まるなんて何年ぶりだろう。いつも出張ではホテルのシングルルームだったからなあと、今更ながらふとんがあることに新鮮な喜びを感じるのである。
風呂もそうだ。今、大浴場で一風呂浴びてきた。ホテルのユニットバスに比べて開放感がある。
この旅館は外国人の観光客が多い。それは、普通のホテルにはもう飽きてしまったから、日本情緒を味わいたいということなんだろう。そういうわけで風呂でも廊下でも外人さんによく出会うのである。東京にこんな閑静でレトロな宿があるということを、日頃ありきたりのホテルに泊まってる人にもぜひ教えてあげたい。
夕食には、生徒を連れて東京大学に行ってみた。安田講堂の前の中央地下食堂が営業していて、そこに立ち寄ったのである。やっぱり学食は安い。しょうゆラーメン２７０円とか、ハヤシライス４００円とかである。生徒は赤門ラーメンちうのを食べていたが、私は無難なところでしょうゆラーメンにしておいた。
東京大学の雰囲気を味わった生徒たちは。ここを受験したいと思うだろうか。大学受験下見という意味ではないが。そういう目標を生徒が持ってくれたら嬉しいのである。それにしてもキャンパス内の木々の立派さに圧倒されてしまう。この木々は太平洋戦争の空襲をくぐり抜けたのだろうか。
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