医学部の実習

　医学部に入った卒業生が学校に挨拶に来た。そこで解剖の話になった。なんでもその田舎の医大では、解剖用のカエルは学生が持参しないといけないらしい。いまどきカエルなんかどうやって調達するんだ。そういうわけで農村地帯に住むある学生が、カエル捕獲係を引き受けて、自分の捕獲したカエルを他の学生に一匹100円で販売することになる。そうして無事に解剖が終わる。そこでなんと教授が、カエルの死体についてる脚を集めるという。なんでも食べるために集めるのだとか。学生が９０人いれば、１８０本の脚が手に入ることになる。なんてことだ。
　昔、「動物のお医者さん」という佐々木倫子のマンガに抱腹絶倒したものである。獣医学部というのはなんて変人の集まる所なんだろうと面白おかしく読んだ。彼女の別の作品である「おたんこナース」も私の愛すべきマンガである。
　他にも彼は面白い話をしていた。しかし、あまりにも過激なのでここには書けない。それにしても学生はうらやましいなあ。自分も学生に戻りたいと思ってしまう。定年退職して悠々自適の日々になってから、単なる楽しみのために大学に入るなんてのもいいかも知れないなあ。それが法学であれ経済学であれ、知識を得ることはどれも私にとっては楽しいことである。