中年童貞 - 江草乗の「大人の物欲写真日記」

　なかなか衝撃的なタイトルである。まずこの本をレジに持って行くのにかなり勇気がいるだろう。もっとも今はアマゾンで通販で買えばいいのでそういう懸念は無用なのかも知れないが。
　レビューをいくつか読んだが、かなり面白そうである。
　考えたら「まじめだけど不器用な男」というのは昔はちゃんと「お見合い」という仕組みの中で相手を見つけることができたのである。しかし、お見合い結婚という仕組みが崩壊し、みんなきちっと恋愛をして相手を探さないといけないということになると、そこは弱肉強食の世界となって、当然のことながら弱者はパートナーを手に入れることができないのである。

中年童貞 ―少子化時代の恋愛格差― (扶桑社新書)

作者: 渡部伸
出版社/メーカー: 扶桑社
発売日: 2007/05/30
メディア: 新書
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　中年童貞はやがて老年となる。生涯不犯の清く正しい人生を終えるのである。しかし世間はそれを「立派だなあ」と賞賛することはない。なぜかそれは恥ずかしいものとされてしまう。非童貞＞童貞　と世間は見ているからである。
　ただそのような価値観をなぜ疑わないのか。それもまた性を商品化する現代社会に取り込まれた姿じゃないのか。