江草乗の「大人の物欲写真日記」

江草乗のプライベートな日常日記です。

父と暮らせば46(お盆)

exajoe2011-08-16


 「父と暮らせば」シリーズをまとめて読む!

 お盆なので、父の実家に出かけた。お供えにする和菓子を買うために「あん庵」に立ち寄る。そこで3軒分のお菓子を買って、それから外環を走り、和泉市の山奥にある父の実家に着いた。お供えを3軒分買ったのは、その近所に父の兄、弟、妹が住むからである。羽曳野からは30分もかからなかった。
 クルマから降りてきて、庭先にアライグマ捕獲用の檻が置いてあることに驚いた。父の実家では事件が起きていたのである。アライグマ大捕物である。
 庭に五葉の松がある。立派な枝振りである。
 この松を伝って雌のアライグマは屋根に登って、そこから天井裏に侵入したのである。子を産むための安全な場所を求めてやってきたのだ。松の皮は無惨に引き裂かれていた。アライグマの爪はとっても鋭いのだ。

 家の天井裏に成獣のアライグマがいるのだ。それがどれだけ住人にとって大変な事態であるかを想像してもらいたい。そのアライグマはあちこちを破壊して回るのである。網戸をぶちやぶり、家の中に侵入しようとし、そこら中を食べ物を求めて徘徊するのだ。爪で引っかかれたら大けがだ。とにかく普通の人間から見ればこのアライグマは大変な猛獣である。下手に立ち向かったら無事ではすまないだろう。害獣としてとらえている和泉市は、捕獲したら報奨金を出すという仕組みらしい。
 それにしてもなんでこんな動物が野生化して大量にいるのか。飼っていて逃がした人がいるからである。かわいいと思って飼っていて、もてあまして山に捨てるのだ。その結果こんな大変なことになってしまう。農作物の被害はかなり大きいらしい。
 父は久しぶりに帰った実家の居間で、あまり落ち着かないようだった。散歩してくるとふらりと出て、しばらく戻ってこなかったのだがその間に墓参りしてきたという。
 老人たちの話題は共通の知人たちの近況報告である。しかし、その話題の中心は常に「○○が死んだ」ということなのだ。考えてみれば伯父は87歳、父は84歳である。同年代の仲間が鬼籍に入っていてもおかしくないわけで、どんどん生き残った者の方が少なくなっていくのだ。私は「自分には全くわからない方たちの話」をぼんやりと聞いていた。しかし、久々に兄弟4人揃って父たちは楽しそうに話していた。叔母はかなり視力が落ちてるようで、家まで私のクルマで送ったのだが、少し薄暗いとよく見えないと、クルマの中を手探りした。そして、伯父と父の風貌が似ていることが話題となった。確かに同じ禿げ方である。そういえば、亡くなった祖母と入院中でその場にいなかった伯母もよく似ていた。
 きっと私も「似ている」とみんなから思われているのだろう。自分も確実に「老い」に向かっていることを自覚したのだった。
         
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