城島選手のサイン色紙
野球選手のサイン色紙はどうしてこんなに豪快に文字をくずしてあるのだろうか。教えてもらわないと誰の色紙なのか全くわからないのである。
もっとも、野球選手にしてみれば「一枚あたりをできるだけ短時間で生産」ということになるわけで、その分くずし方も豪快になるのかも知れない。こうなってくるともはや「花押」の世界である。そうそう、「花押」といえば内閣総理大臣は署名するときに花押を入れないといけないらしい。
試しに「総理大臣」「花押」で検索してみたところ、こんな画像を発見したのである。なるほど・・・ でもここにあるのは基本的に戦前の方々が中心である。今の大臣たちはどうなのだろうか。それが下手くそな文字ならなんだか親しみが湧くのである。
名前の中の一文字を使ってるのが基本だが、すぐにもとも文字が想像できるものとそうでないものとがある。私が不思議に思うのは、こういうものはきっと偽造がたやすいということだ。書の達人ならば同じようなものを簡単に書いてしまうだろう。そして本人がいつも「寸分変わらぬ花押」を書くことなどそもそも可能だろうか。私は字が下手だが、その下手さの程度を全く変わらずに書き続けることは無理で、必ず文字の形にはほんの少しの誤差がある。それを常に同じように書くことは難しい。
和歌の家として名高い冷泉家の当主は、常に同じ書体を書き続けなければならなかったらしい。今の当主もあの書体が書けるのだろうか。
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