江草乗の「大人の物欲写真日記」

江草乗のプライベートな日常日記です。

いちばん危険なトイレといちばんの星空

 これは石田ゆうすけ氏の著書の題名である。氏は世界9万5000キロ自転車一人旅をして帰国した冒険家である。この本は旅行好きでありかつてサイクリングを旅の手段にしていた私にとってかなり興味深かった。私がもしも今の時代に大学生ならば、おそらく自転車で外国に出かけていただろう。私は不幸なことに海外放浪旅行の楽しさを知ったのは、27歳になってからなのだ。その翌々年には結婚することになり、海外放浪どころではなくなったのである。行きたい街はまだたくさんあったのに・・・である。プラハにもフィレンツエにもまだ行っていないぜ。
 しかし、石田ゆうすけ氏が今こうして本を出せるのはもしかしたら単なる僥倖かも知れない。それだけ多くの危険がその旅にはあったのだから。自分ならとてもそんな危険な旅には耐えられなかっただろうに。
 私はかつて「白夜特急」という名のヨーロッパ放浪の旅日記を書いた。放浪を楽しめるのは若さの特権である。放浪するなら絶対に20代のうちにすることだ。旅は自分を大きくするし魅力的にしてくれる。自分はその旅で5年間の片想いに訣別するつもりだった。しかし、帰国した私はその片想いの相手からプロポーズされた。それは思ってもみなかったことである。それを私はなぜか拒絶した。そのあたりの経緯は「白夜特急編最終章」に詳しく書かれている。