江草乗の「大人の物欲写真日記」

江草乗のプライベートな日常日記です。

私は数学もできなかった

 数学で0点をとったことがある。高校1年の時だ(笑)。オレはとてつもなく横着な生徒だったので、数学も理解さえしていれば練習問題なんかやらなくてもわかると思っていた。それどころか授業中もよく眠っていてろくに勉強しないで最初の定期試験を迎えたのだ。見事に完敗だった。その後オレは数学Ⅰに関しては長い不振の時期を過ごす、転機を迎えたのは高校二年になって微分積分を習ったことだった。「こんな簡単な解き方があるのか!」オレは急に目の前に道が開けたような気がした。それまで解けなかった問題が急にわかるようになったのである。もう一つオレを助けたのは、自分の頭の中にはそれまで習ったことは体系的にちゃんとしまわれていたことだった。単純には解けず、多くの分野の知識を必要とする問題であっても、自分の頭の中の引き出しには習ったことはいちおう整理されていた。自分にとって不思議なのは、定期試験が終わったらその貴重な知識をすっぱりと忘れてしまえる級友たちだった。
「おまえら、なんで記憶を消去できるんや? オレはしつこく覚えてるぞ」
新しいことのために古いものを消去できる脳が優れてるのか、ただの記憶マシンである自分の方が優れてるのか、それはわからない。
 大学の二次試験の時、自分の得点源はまぎれもなく数学だった。文学部の受験生にそんな変なヤツは少なかっただろう。